仕事なんか嫌いだ!!!
AFI 2.4
予定日は とっても過ぎている。
分娩促進剤の点滴で誘発分娩によって既に前日に
分娩か帝王切開 で BABYが生まれていると思われていたママの分娩が
持ち越していた。
・
翌日 夜勤入って出勤早々のデを待っていた。
・
緊張と気合が入る。
・
強い子で 耐えに耐えて へその緒を1回巻き 残っていない羊水は抹茶色
分娩時流れ出てくる羊水は全く無かった。
よくぞアプガールスコア 1分後10点/5分後10点 で生まれてきてくれたものです。
感謝する。
・
ホッとするのもつかの間
翌々日に3回目の帝王切開手術 予定を 控えているママが
陣痛発来で入院してきた。
・
入院→ 分娩→ 産後・ 手術
それぞれの 係りを それぞれ分業で 果たすシステムの病院では
分娩第一期
分娩第二期
分娩第三期
産褥期
手術場
それぞれ 病棟が違う施設もある。
・
診療所クラスの産科病院では 入院 ~退院まで 全ての仕事を 勤務者で行う。
忙しいだけでは たいしたことは無い。
とりわけ気のはる夜勤が猛烈だ。
・
この夜は 先に書いたママは帝王切開手術になるかも知れないと
緊急手術の準備が整えられていた。
しかし 分娩で生まれてくれて良かった。
喜んだが 片付ける間もなく 帝王切開の可能性のママ
・
翌朝 入院予定だった。
翌々日帝王切開予定だった。
だから
陣痛が強くなってこなければ 胎児がいい状態ならば 急ぐ必要は無い。
しかし、3回目の帝王切開
陣痛が始まっているなら 子宮破裂 が要注意
・
出来ればマンパワーが充実する 昼間に 手術は お願いしたい。
経過観察
・
朝まで待ちたい。
夜中になった。
いったん お腹は張っているものの痛みが無くなったかに見えた。
しかし 休憩したら 再び2~3分で張り始めて 痛みも強くなりだした。
ドクターコール
・
真夜中 緊急帝王切開手術
・
手術が始まった。
・
36週6日 初めてのお産のママが 破水で入院してきた。
赤ちゃんが大きくないのであっという間に進んできた。
隣の手術場で赤ちゃんの鳴き声を聞いた。
手術は終わっていない。
間もなく こちらの赤ちゃんも 生まれた。
・
後片付けから 次の準備
ママの術後 産後 観察から 生まれた赤ちゃんの経過観察
小さい赤ちゃんに 状態に特別注意して経過見ないと駄目な赤ちゃん
兎も角 全てを 3人で 行う。
・
よく働いた。
それでも 夜は明ける。
精魂尽き果てる。・・・・・ちょっと大げさに書いてみた。
勤務は終わる。
当時分娩件数も少ない大学病院だったせいもあるが
若い頃は夜勤明けでもへっちゃらで山に行けた。
「年取ったんだなあ~」 と こんな明けは こたえる。
・
山に行こうと 完璧な準備
寝る
14時 寝ていても頭が重いのが分かる。
まだまだ寝ていたい。
15時 そろそろ起きてお風呂に入ろう。
頭が痛い。
ゴロゴロする。
頭痛薬飲もうか 飲むまいか迷う
4人で 車交代で6時間 運転するなら 飲んだら駄目だろうなあ。
牛すじ肉と野菜いっぱいのスープは煮込んである。
食べて用意する。
・・・・・・・・・・・・・・17時集合・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
16時 治らない 決断できない 迷う
・
「山へ行けない」と 電話する。
山をあきらめる 即効 眠り込む。
夜 家族が帰宅する。
まだ 頭痛は無い、また眠る。
翌朝 8時前まで眠る
頭痛は 全くなくなった。
疲れていただけだった。
薬を飲んで車で寝かしてもらって
・・・強行したら 今と同じように頭痛治まっていただろうか。
いい天気 早月尾根を歩いている時間だった。
自宅で元気に洗濯物 干す。
次の夜 助産師全員集合 の 話し合いの会議がある。
係りなのに 大事な話し合いなのに 欠席??
とっても肩身が狭かった・・・・
それでも 会議より北方稜線を選んで山へ行ききるつもりだった。
準備は いつになく完璧で コンディションも整えて 楽しみにしていた。
・
いやはや・・・・ 残念
・
鬱憤晴らしに
むちゃくちゃ自転車こいで マッハで走って 汗だくだくで 会議に出てやろう!!!
仕事なんか嫌いだ!!!
嘘・・・・・・・それでもやっぱり好き
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コメント
だよね☆
珍しいタイトル!と思って…
にしてもチョーハード。
お疲れ様でした。
寝てたくせにプロの仕事を見た気分です。
投稿: いなほ | 2012年8月23日 (木) 23時03分
いなほさまへ デナリ
こんにちは。
年々 夜勤は私の肉体に少なからず負荷がかかっているんだなと ひしひし実感する今日この頃です。
AFI 少ない (5以下は大問題です)
破水もしていないのに 子宮の中にいる胎児の周りには羊水はほとんどない状態で少しのお腹の張りでさえも 相当なダメージを与えています。
生まれるためには 陣痛が不可欠で 初産のままでは 産まれてくるまでに 何時間もその子宮の収縮に耐えないと駄目で その力が羊水が異常に少ない場合は無理なことが多いの。
その進み行く過程が 自分の命をも脅かされるの分かっているから 胎児は陣痛を起さないまま 生まれようか行くまいか 迷っているうちに 予定日を1週間2週間越えてしまう。
そんなことしているうちに 今度は 自分の命の綱である胎盤が 古くなりすぎて正常に働いてくれなくなってしまう。
それも 胎児の命に関わる致命傷
そうならない間に 外に出す必要がある。
そんなギリギリのところで生まれたのが この夜の赤ちゃんでした。
産まれないなら胎盤の機能が落ちきる前に
産ませましょう・・・それで胎児が苦しがるようなら
即帝王切開して出してあげましょう・・・
それが今ベストと考えられている医療です。
産科ドクターは大変です。
しかし、そのギリギリのところを 目を光らせて分娩なのか手術なのか 感じ取り ドクターに報告するのは私たちの役割です。
ママと赤ちゃんと パパや家族
そして自分の身を守りつつ
大げさに言うと 自分の職場をも 背負って
(相当に大げさに誇張しています↑)
そんなことしたいと 願っている訳ではないけれど
そういう仕事なんだと こんな夜は思います。
プロといなほさまが言ってくれたから
ちょっと語ってしまいました。
お産の神様に愛されるように
情熱と 謙虚さを大事にして
強い意志で仕事に向かって居たいと思いますわ~
翌日からの山と天秤にかかった夜勤でした。
惜しくは無いけれど 行きたかったな~ほほほ~
私を完璧なサポートと的確な看護で支えてくれる
同僚看護師さんに 感謝絶大なんです。
投稿: いなほさまへ | 2012年8月24日 (金) 09時47分
体調不良とのことで剱登山不参加の電話をいただいたとき、とても心配だったのですが、こんな凄まじい夜を過ごされていたのですね。でも、いつも”この仕事が大好き”といっているデナリさんが目に浮かぶようでもあります。新しい命のためには、山は待ってくれますよ。
投稿: はちえもん | 2012年8月25日 (土) 14時42分
私、仕事の話を聞くのが好きなんです。
それも自分の仕事が大好きで、誇りを持って、日々打ち込んでいる人の話はとても面白い。
そしてつくづく、こういうプロがいるから私たちが安心して当たり前のように暮らせてるんだなぁって思います。
お産って人生の一大イベントで、誰もが自分が主役だって思ってる。
だからそのためのセッティングは完璧にされて当たり前だと思ってる。
でも、実は主役は同時に何人もいたり。飛び入りがあったり。
そんな何人もの主役を支えてるプロのスタッフがいて、プロの仕事をしてるから安全なお産が出来るんだなぁーって、デナリさまの話を聞くと痛感します。
なんだか…すごい。
いつもありがとうございます
投稿: いなほ | 2012年8月25日 (土) 14時55分
はちえもんさまへ デナリ
こんばんは。
山はいかがでしたか。
山は逃げない
人は年をとる
準備が万全すぎてか 北鎌よりも目に浮かぶルート
行けない気が全然しない山だっただけに もったいないことをしました。
でも それはそれで 良いんです
どんな山だったか 読ませてもらうのが楽しみです。
お二人にもよろしくお伝え下さい。
コメントありがとうございます。
投稿: はちえもんさまへ | 2012年8月25日 (土) 21時50分
いなほさまへ デナリ
こんばんは。
いや〜あ そんなたいそうなものではないですよ
でも 好き
すきなものがたくさんあって 幸せです。
こうして、いなほさまとも お近づきになれて
こうちゃんと母の2人の日々を垣間見させてもらって
私の知り得ない 私の関わったママと赤ちゃんの毎日に想いをはせています。
人生のスタートが 少しでも良き思い出になるように
その場に立ち会わせてもらえた幸せを感じています。
ありがとう
投稿: いなほさまへ | 2012年8月25日 (土) 21時59分